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技術とコミュニケーションで、新しいものを生み出したい

津山工業高等専門学校5年生 

小津野智葉

津山市

津山工業高等専門学校(以下、津山高専)5年生の小津野智葉さんにお話を聞きました。

 

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1中国地区コンピュータフェスティバルでの企業賞受賞

丸尾

数々のプログラミングコンテストで受賞されるなど、活躍されていますね。弊社レプタイルが運営する「TTTこどもパソコンプログラミング教室」でもコーチを務めてくださっています。まずは、現在、津山高専でどんな勉強をされているのか教えてください。

小津野

総合理工学科の情報システム系を専攻しています。現在は、5年生なので主に卒業研究に取り組んでおり、学校に新しく導入された3Dスキャナの研究をしています。対象物をスキャンする時にうまく撮る方法であったり、どのように加工したら使いやすいデータになるかであったり、3Dの高い精度を保つ技術を研究しています。

 

昨年度は、真庭市や津山市と協同して、文化財の保護のために3Dスキャンを活用してデータ化する取り組みも行いました。

丸尾

2024年3月、「第31回中国地区コンピューターフェスティバル(通称、コンフェス)」にて、メディアコンテンツ部門で企業賞を受賞されています。

小津野

中国地方の高専生が集まり、各自が開発や作成したアプリやゲーム、動画などのメディアコンテンツの作品を展示するコンテストです。「3Dっておいしい」というタイトルで制作したのですが、実は、時間がなくてタイトルと関係ないものが出来上がりました(笑)。
色分けしたピクセルが画面上に色とりどりに散らばり、侵食していくように見えるものが面白いのではないかと思い、プログラミングで作成してみました。株価の値動きを表す「ランダムウォーク」のようなランダムな動きを表現したコンテンツです。

2津山市IoTラボ主催のアイデアソンで2度の受賞

丸尾

2023年9月には、津山市IoTラボ委員会が主催する「最先端デジタル技術の活用発表会」で最優秀賞を受賞されています。

小津野

参加者がアイデアを出し合うアイデアソンで、「小型無人機ドローンと人工知能(AI)を組み合わせた林業支援策」がテーマでした。コーチを努める「TTTこどもパソコンプログラミング教室」にて、津山市にある院庄林業株式会社様と共同でコンテストを開催していることから、林業にさまざまな課題があることを認識していました。そこからアイデアがひらめいて。ドローンで写真を撮り、AIで画像の解析をする。どこにどんな木が生えているのかを把握し、木の分布図を作る。木の樹齢を計測し、伐採時機を判断する。そのような、人手不足を解消するためのアイデアプランを発表しました。

丸尾

苦労や工夫した点はありますか?

小津野

林業にさまざまな課題があると認識していたと言えど、自身の林業の課題に対する理解度がそこまで高くなく、アイデアを実現するには労力が必要でした。何が課題で、それをどう解決して、どこまで再現できるのかパッとアイデアが浮かんでこなかったんです。そこで、ChatGPTを活用して「林業にはどんな課題があるの?」など質問を繰り返し、AIと対話してアイデアをプラッシュアップしていきました。

津山高専の副校長でもあり研究室恩師の寺元先生と
丸尾

2022年7月には、津山市IoTラボ設置記念イベント「5Gアイデアソン」で最優秀アイデア賞を受賞されています。

小津野

「5G」がテーマのアイデアソンのイベントでした。「5G」は、一度に多くの人が集中して使用しても通信できることや、多くのデータを一気に送受信できるメリットがあります。そこで、2018年に岡山県で発生した西日本豪雨を思い出し、災害時にリアルタイムで道路の通行状況を地図上に反映するシステムがあればいいのではと考えました。日常的にも、工事中で道が通行止めになっている場合に役立つアイデアが評価されました。

研究室にて、後輩学生と話す様子

3TTTこどもパソコンプログラミング教室のコーチとして

丸尾

現在、学校生活で力を入れていることはありますか?

小津野

システム研究部、通称「シス研」に所属しています。パソコンを使ってなんでも挑戦できる部活です。ロボット以外で。音楽を作っている人がいたり、3DのCG、VR、スマホのプログラミングなどを作ったりしている人がいます。聞きたいことがある時に部室に来て先輩に質問したり、自分の取り組んでいることをお互いに持ち寄って情報交換をしたりする部活です。

丸尾

「TTTこどもパソコンプログラミング教室」では、コーチを務めてくださっていますね。

※TTTこどもプログラミング教室 https://tinytech.jp/

小津野

3年の夏からアルバイトでお世話になっています。TTTでは、主に小学生にプログラミングを教えています。小学生はプログラミングに興味がある子はどんどん進んで挑戦します。一方で、興味があるけど分からなくなってつまずいてしまい、飽きてしまう子もいます。そういう子たちが、どうすれば面白く思えるか。解決したいと意欲を燃やしてくれるか、そんなことを考えながら働いています。

TTTこどもプログラミング教室(津山田町校)レッスンの様子
丸尾

どんなことを心がけていますか?

小津野

子どもと、よくしゃべってコミュニケーションを取ることを信念にしています。子どもから見ると大人は、しゃべりかけにくかったり遠い存在の人だったりするみたいで。初対面ではあまり心を開いてくれない時もあります。なので、こちらから積極的に話しかけるようにしています。会話は、「今、なに流行ってんの?」とか、「お昼ごはん、なに食べた?」など他愛のないことです。

 

そうやって、日常のコミュニケーションが強化されてから、プログラミングで一緒に考えながら解決していくというのを目指してやっています。以前、ほとんどしゃべってくれない子がいたんです。言われたことを1人でコツコツやるみたいなタイプの子で。その子にも少しずつ話しかけていく内に、徐々に心を開いてくれて。「こんなの作りたい」と自分から言ってくれた時は、とても嬉しかったです。

コーチとして、子どもとよく喋り、一緒に取り組む

4人前に出てしゃべるのが苦手だった幼少期

丸尾

幼少期は、どんなお子さんだったんですか?

小津野

幼稚園に行きたがらない子だったみたいです。親に手を引っぱられて連れて行かれて、やっと1週間に1・2回登園するみたいな。ずっと家にいたかったんです。(笑)

 

小学校に上がってからは、普通に学校に行くようになり、スポ少でソフトボールをしたり囲碁教室に通ったりしていました。みんなの前に出て積極的に何かやるというタイプではなかったですね。人前に出てしゃべったり授業中に手を挙げて発表したりするのは、本当に苦手でした。(笑)

 

うちの家はゲームが禁止で、いまだにゲーム機は家の中に一切ないんです。実家が岡山市内で、近所に岡山県立図書館があるんです。毎日そこで小説、洋書、絵本、啓発本などありとあらゆる本を読んでいました。友達と一緒に遊ぶのも好きで、公園に行って鬼ごっこしたりレゴで遊んだりしていましたね。

丸尾

プログラミングは、子どもの頃から興味を持たれていたんですか?

小津野

小学生の時に、テレビで「ロボットコンテスト(通称、ロボコン)」を見て、ロボットに対する憧れを抱いたんです。ロボットを動かすプログラミングに興味があって。小学校4年生頃に、親にねだって「教育版レゴマインドストームEV3」を買ってもらい、自分でプログラミングをしてレゴを動かしていました。

 

津山高専に入学したのは、中学1年の頃に「高専という学校があるんだけど、どう?」と親に勧められて。「ロボコンに出場している学校だし、楽しそうだな!」と思い受験し、今に至ります。

5人とコミュニケーションをとり、新しいものを生み出したい

丸尾

津山高専が所在する津山についてはどうですか?

小津野

正直、高専に入学した時は、人通りも少なくて本当に田舎だなと思いました。ですが今は、地域の色々な企業や学校との連携がかなり活発な地域だという印象を持っています。

津山高専から望む津山の風景
丸尾

これからチャレンジしていきたいことを教えていただけますか?

小津野

現在、Webサービス会社からエンジニア職の内定をいただいています。Webやスマホのネイティブアプリなどに関する専門性の高い技術者になりたいと思っています。また、人とコミュニケーションを取り新しい物を生み出すことや、人に教えることにも興味があります。最近、VRやApple Vision Proを日本でも買えるようになっているので、VRにも興味が湧いていて。以前出場した大会でMeta Quest2を賞品でいただいたので、それを使って面白いことができたらなとも考えています。

技術とコミュニケーションで、新しいものを生み出したい

津山工業高等専門学校5年生 小津野智葉

2004年、岡山市生まれ。津山工業高等専門学校総合理工学科情報システム系を専攻。2022年7月「5Gアイデアソン(津山市IoTラボ設置記念イベント)」最優秀アイデア賞受賞。2023年9月「最先端デジタル技術の活用発表会(主催:津山市IoTラボ委員会)」最優秀賞受賞。2024年3月「第31回中国地区コンピューターフェスティバル(通称、コンフェス)」メディアコンテンツ部門・企業賞受賞。部活は「シス研」。「TTTこどもプログラミング教室」にてコーチを努める。

お話を聞かせていただきありがとうございました!

3Dスキャンなど、先進的な技術の活用について研究しながら、シス研での取り組みや、子どもパソコンプログラミング教室「TTT」での子ども教育など幅広くお話を聞くことができました。プログラミングやアイデアソンのコンテストでも多くの賞を取られており、

技術を活用する企画などとても興味深いお話でした!人とコミュニケーションを取りながら新たな物を生み出していきたいという言葉がとても印象的でした。

小津野さんは、新たな技術とアイデアで、これからを変えていく、かえーる人でした!

 

  • 取材日:2024年7月12日
  • 撮影地:津山工業高等専門学校(岡山県津山市)
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