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英語を学ぶと人生が変わる。「グローバルキッズ」を育てる学童英語教室
HUT English Academy(学童英語教室)
目次
岡山県北初の「学童×英語教室」HUT English Academy
津山市の幹線道路から一本細い道に入ると、下校中の子どもたちのにぎやかな声が聞こえてきます。ランドセルを背負ったままで駆け回る元気いっぱいの姿に、見ているこちらも思わず笑顔になりました。
取材に伺ったのは、「グローバルキッズを育てたい」という想いで作られた、岡山県津山市の学童英語教室「HUT English Academy」です。制服姿の子どもたちが「こんにちは!」と勢いよく、教室のドアを開けて集まってきました。
教室名の「HUT」は、英語で「小屋」のこと。子どもたちが毎日集い、共に勉強する寺子屋をイメージして、楽しく学んでほしいとの願いがこめられています。
「学童英語教室」というと、どのようなイメージをいだくでしょうか?
小学校での英語教育は、2020年度から必修化されました。さらに学習指導要領も改定され、日本の英語教育は大きく変わりつつあります。そんな中、学童と英語教室の良さをかけ合わせたHUT English Academyは、2020年4月に「英語をもっと身近に!毎日の習慣に!」というコンセプトのもと、県北初の試みとして始まりました。
複合施設Sense Tsuyam(旧東幼稚園)の向かい「林田たんぽぽ児童クラブ」の隣にあります。
林田小学校のすぐ近くで、子どもたちの楽しげな声が聞こえてきます。
「こんな教室があったら良いな!」子どもも、保護者も嬉しい教室。
マネージャーの遠藤豪さん(左)とオーナーの牧明奈さん(右)
インタビュー中も外で遊ぶ子どもたちの声が聞こえてきて、にぎやかです。
今回は、HUT English Academyの代表を務める牧明奈さんと、運営を行うマネージャーの遠藤豪さんのお二人にお話を伺いました。牧さんはHUT English Academyを個人経営し、高い技術力で知られる「チゼル」メーカー・オサカダツール株式会社の代表取締役でもいらっしゃいます。
–子どもたちがとても元気で驚きました。この教室を津山で作ろうと思ったきっかけを教えていただけますか?
牧さん:私自身、子どもがいるので「こんな教室があったら良いな!」と思ったのが一番のきっかけです。小学校からそのまま学童へ行き、宿題を終わらせて、友だちと遊んで、英語も学んで、家では家族と楽しく過ごせる……そんな場所があったら、きっと子どもも保護者も嬉しいのではないかなと思いつきました。
牧さん:今、英語は小学校でも必修科目です。学校だけではできない英語教育を、毎日楽しく、遊ぶ感覚で行いたかったんです。ただ、津山市の学童は市からの委託で保護者が運営することが多く、理想的な民間の学童は津山にはまだありませんでした。それならば「自分でつくるしかない!」と決意しました。その頃に出会ったのが、海外勤務と英語教育の経験があった遠藤さんです。ちょうど、本業であるオサカダツールが輸出に力を入れたいタイミングだったので、本社に入社してもらい、教室運営も任せています。
遠藤さん:本社のオサカダツールでは海外事業部所属、教室ではスクール・マネージャーです。
オサカダツールは、世界中で使用されている工具「チゼル」を製造する会社。
日頃感じる英語の必要性を、熱く語ってくださいました。
毎日のレッスンが英語習得の近道! コミュニケーションとアクティビティで楽しく学ぶ。
–現在は津山市と倉敷市に二つの教室があると伺いました。どんな生徒さんが通われていますか?
遠藤さん:津山の林田教室は平日に英語学童として、倉敷では土曜日に英語教室として開校しています。コロナ禍の現在はオンライン授業も行っています。林田教室の生徒は、小学校低学年の子どもたちが中心です。学校が終わり、15時頃に集まってくると、まず宿題を終わらせます。保護者の方からは「HUTに来たら宿題も終わるし、持ち帰りの課題もない。しかも英語力も伸びるから嬉しい」というお声をいただいています。
牧さん:私も上の子どもが中学二年生ですが、そんな場所があれば良かったなと思います。上の子どもが小学生のときには教室は作れなかったですけど(笑)
Sense Tsuyam内のキッチンヒトトゴハンからも見える、気持ちのよさそうな運動場が子どもたちの遊び場
遠藤さん:宿題を終えたあと、運動場に遊びに行き、おやつタイム。そして16時半頃から約40分間の英語のレッスンが始まります。大きな特徴は、担当する先生が毎日違うんです!イギリスやアイルランド、フィリピン、アメリカなど、世界各国の先生たちに様々な英語を教えてもらうことができます。
牧さん:先生によって個性も様々です。国が違えば、文化も違うので、様々な先生とコミュニケーションを取ることで、幼い頃から生活の一部として多様性を受け入れてほしいですね。先生たちもその方針に賛同くださっています。
レッスンスタート!「今日はどんな天気だったかな?」
–世界の多様性を受け入れられる、まさに「グローバルキッズ」ですね。それでは他の英語教室との違いは何でしょうか?
遠藤さん:一番は、子どもたちは毎日レッスンを受けるので英語の習得が圧倒的に早いです。日常に英語が溶け込んでいる感覚です。あとはコミュニケーションとアクティビティが基本となった授業が強みです。例えばビンゴやかるた取りなどのゲームで、遊びながら英語を覚えます。単語の意味や文法は高学年になってからでも学ぶことができるので、コミュニケーションとしての英語に重きをおき、低学年から楽しんで身に付けてもらっています。
牧さん:学校の授業とも違う、先生や友達と一緒に遊びながら英語を使うという感じですね。子どもはもちろん、先生が楽しいのも大事です。
真剣な眼差し。今日は取材ということでいつもはオンライン参加の生徒さんも、久しぶりに教室に集まってくださいました。
–だから、ここにもボルダリングのような遊び心があるんですね!
牧さん:子どもたちはとにかく元気でにぎやかです(笑) 身体を動かすにはこういう遊びもいいかなと思って。カラフルなボルダリングなので、英語で色や形の指示もしながら遊べますからね。
ボルダリングが大人気。「一番上まで登れるよ!」と教えてくれました。
アイデアは無限大!イベント企画は先生たち自ら
–毎日の授業以外に、楽しそうなイベントの写真もFacebookで拝見しました。
遠藤さん:長期休みを利用してスプリングスクールやサマースクールを開催しています。アクティビティとして、各国の先生と英語でその国の料理をつくる料理教室を行いました。小さな留学のような感覚ですね。あとは、シンガポールの学校とWEB交流会を行いました。オンラインで、日本語を学びたいシンガポールの学生は日本語で、こちらの生徒たちは英語で会話をしながらゲームをしました。
牧さん:WEB交流会は昨年、二度ほど倉敷教室で開催したので、林田教室でも定期的に続けていきたいですね。他にも教室の向かいにある複合施設Sense Tsuyamaさんの一室をお借りして、ハロウィンダンスパーティーも開きました。
遠藤さん:マイケル・ジャクソンの「スリラー」でしたね! 先生に英語でダンスを教えてもらうんです。
牧さん:衣装も準備して、みんなとてもかわいかったですよ!ありがたいことに想像以上の大盛況で、駐車場もいっぱいになってしまいました。 好評だったので、今年は火曜にダンスレッスン、また金曜日は外国人講師とワークショップを行います。おもしろいアイデアは、先生たち自らで思いつくことが多いですね。先生たちも楽しいことが大好きなので、「とにかくやってみよう!」とまず行動しています。
英語で人生は大きく変わる。将来の選択肢の一つにしてほしい。
–習い事の枠にとらわれない、子どもも、家族も、先生も楽しい教室ということですね。他にも実現したいアイデアはありますか?
遠藤さん:ずばり「HUT ワールド ディスカバリー」です。実際の海外体験をやりたいと考えています。普段から親しみのある先生や友達と一緒に海外に研修旅行に行くという経験は、HUTでしかできないチャレンジだと思うんです。留学では金額も大きくなってしまうので、春休みなどの旅費が抑えられる期間を利用して、研修旅行として行いたいです。そのほうがご家族にも安心してお子さんを預けていただけると思うので。現地では例えば、スーパーにポテトチップスとミネラルウォーターを買いに行ったり、地図を見てパンケーキ屋さんを探すウォークラリーをしたり、お小遣いを計算したり、毎日お題に挑戦していきます。勉強は普段のレッスンでできるので、教室ではできない生の海外を感じてほしいです。
牧さん:コロナ禍が落ち着いて、来年以降で実現させたい夢ですね。教室がスタートしたときからコロナ禍で、オンライン授業など試行錯誤しながら運営を続けてきたので、来年こそはと思っています!
–叶えば念願の企画ですね! 聞きながらワクワクしました。それでは今後、生徒や卒業生にはどんなことを期待されますか?
遠藤さん:私自身海外生活を経験して、人生がとても充実しました。英語はコミュニケーションツールですが、将来の可能性が広がると思うんですよ。成長する中で大きな決断をするタイミングがいくつもあると思うのですが、その選択肢の一つに「海外」が入っていれば嬉しいですね。
牧さん:私はこれから、世界から日本を客観的に見る人材が必要だと思っています。そういう子どもたちが将来、生まれ育った場所に帰ってきて新しい風を吹かせてくれたら嬉しいです。できれば、一緒に津山を盛り上げていきたいですね!押し付けではないですが、未来の種まきをしながらそんな将来を夢見ています。
覚えた英語でビンゴゲーム。ビンゴまであと少し!
ビンゴでお小遣いをゲット!そのお小遣いでお菓子を買います。
–最後に、ご覧になっている方へメッセージをお願いします。
遠藤さん:英語コミュニケーションの習得は、スポーツと似ていると思うんです。小さい子供は思考が柔軟で英語を吸収する力が本当に高くて驚かされます。特に小学校低学年の放課後は、高学年より比較的時間に余裕があると思うんです。放課後を充実した時間にしてほしいですね。英語には大きな可能性が詰まっていると思いますので、これからも英語を身近に感じてもらえる教室運営を目指しながら、生徒たちの道しるべになれたらと考えています。たくさんの子どもたちに、これから出会えることを楽しみにしています!
小学校での授業が終わったあとなのに、全力で遊ぶ子どもたち姿が印象的でした。そんな生徒たちはレッスンも楽しく全力で。自分が子どもの頃、こんな場所で放課後を過ごせたらきっと楽しかっただろうなと感じました。
今年で教室は二年目を迎えます。コロナ禍で大変な時期でもありますが、「HUTらしさ」を模索してきたと語った牧さんと遠藤さん。コミュニケーションとアクティビティは他にない強みだと思いました。「HUTワールド ディスカバリー」が実現するのも楽しみです。
英語の重要性を常に感じているお二人だからこそできる、子どもたち、そして地域の未来を見据えた教室でした。ここを巣立った子どもたちがどのような道を選ぶのか、想像が広がります。
HUT English Academy 林田教室:岡山県津山市野介代805-4
取材日:2022年3月14日