美研よりご挨拶

研磨職人である先代社長が創業し、1995年6月に法人化した有限会社美研は、ステンレス製品の研磨と金属加工を事業とする会社です。もともとは創業者の得意分野であった研磨に特化した事業所でしたが、時を経てステンレス材の切断や成型、溶接なども手掛けるモノづくり企業へと成長してまいりました。

主な取り扱い製品は、特に飲料工場や医薬品工場などにおいて液体や気体を運ぶための配管に使われる「接手（つぎて）」です。接手はパイプ同士をつなぐ部品のことで、具体的には「エルボ」「チーズ」「ヘルール」「レジューサー」などと呼ばれるものです。一般家庭で見られるものだと流し台下の水道管の接続部分を思い出してもらうと、イメージしやすいかもしれません。

左上から時計まわりに：「エルボ」「チーズ」「レジューサー」「ヘルール」

これらの部品を棒状のステンレスの塊から削り出したり、お客様の望むかたちになるよう組み合わせたり、加工段階でくすんだり汚れた表面をピカピカに磨き上げたりするのが、当社の得意とする仕事です。当社の製品は皆さんがスーパーで必ず目にする、ある飲料工場でも使われています。

ステンレスは非常に錆びにくく、清潔の維持が求められる現場には欠かせない素材です。そのステンレスを加工・研磨するプロフェッショナルを従業員として抱え、社内で若手従業員への技術継承も行う当社は、自社を職人集団だと自負しております。今後ともお客さまからいだく信頼に背かぬよう、職人の技術を継承・向上していきます。

研磨工のお仕事について

今回募集をする「研磨工」の仕事は配管接手の外面・内面を、それぞれ「鏡面仕上げ」と呼ばれる状態まで磨き上げることです。

研磨前のエルボ　表面が白くツヤの無い状態

研磨後のエルボ　表面が鏡のように美しく磨き上げられている

※「鏡面仕上げ」とは…鏡のように周囲の景色が映り込むほど、ピカピカになるまで表面を磨いた状態のこと。

筒状の各部品に潤滑油を塗り、紙やすりや綿、スポンジ、麻布などを円状に束ねた研磨道具を使って、すべての表面が鏡のようになるまで磨いていきます。

【配管接手のステンレス研磨、おおまかな工程】

《外面を磨く》

大きな研磨道具を固定した機械の前に立ち、高速で回転する研磨道具にステンレス製品の外面を押し当てるようにして表面のくすみや汚れを削り取り、磨いていく。

《内面を磨く》

ステンレス製品を台に固定し、その前に座って筒状の製品内部に研磨道具を差し込み、外面と同様に磨いていく。

研磨工の方には、その製品の外面および内面を出荷できる状態まで磨き上げる一連の作業をお願いします。例えば、同じ接手部品を50個出荷する必要があった場合には、その50個の外面・内面の研磨を一貫してお願いしています。

なお、金属であるステンレス製品や内面を磨くための手持ちの研磨道具には、かなり重量のあるものもあります。一方で男性の指ほどの直径の接手の外面・内面を、小型の研磨道具で磨く細かい作業もあります。現状、重い製品や研磨道具を持ちあげる必要のある作業は男性の研磨工が、細やかさが必要な小さい製品の研磨は女性がメインで担っております。どの製品の研磨をお願いするかは、あなたの適性や得意分野、体力的な不安などにも配慮して決定しますので、実際に作業をやってみたうえでお気軽にご相談ください！

【歓迎する人】

当社の研磨工の採用に経験・学歴・性別、服装や髪型の身だしなみは一切関係ありません！学生時代の勉強に苦手意識があっても、製造現場で働いた経験がなくても、実務を通して研磨の感覚と技術を身に着けていただける方なら大歓迎です！

職種未経験の方でも、早ければ半年ほどで感覚を掴んでいただけるでしょう。

実際に当社では中卒の方から大学院を卒業した方まで、とても幅広い学歴・経歴をお持ちの方が研磨工として活躍してくれています。

この仕事の魅力は、成果が目に見えやすいところです。磨けば磨くほど目の前のステンレスは輝きを増してきますし、より効率よく、質の高い研磨ができるようになれば、1日で研磨できる製品の数も日に日に増えていきます。

技術を身に着けて職人として活躍したいという向上心のある方。毎日コツコツと目の前の仕事に向き合い、成果を実感しながら働きたいという方。そんなやる気に満ちた職人候補の方からの応募を、当社は心よりお待ちしております！

入社後のイメージ

【研修制度について】

当社の研修は基本的にすべてOJT、つまり実務を通して学んでいただくかたちになります。

《研磨工OJTの流れ》

1. まずは先輩社員から、研磨作業について基本的なやり方を教わる

2. 教えてもらった内容をもとに、実際にある程度の時間、新入社員がひとりで研磨作業をやってみる

3. 作業内容を先輩社員がチェックし、改善点を伝えて再チャレンジしてもらう

4. 1～3を繰り返し、新入社員が自身で疑問点を見つけ、試行錯誤や先輩社員への質問を通して職人としての技術を習得していく

【職場の雰囲気について】

当社は黙々と目の前の作業に取り組むのが好きな、職人気質の人が多い職場だと思います。休憩時間もみんなで集まってわいわい話すというよりは、個々人が自分の好きなように自由時間を満喫している感じです。

だからと言って険悪な雰囲気だったり、業務上の質問に答えてもらえないなどと言うことはなく、ひと通り技術を身に着けた後は良い意味で「放っておいて」もらえます。

人と密にかかわることにストレスを感じやすく、日々同じような作業に没頭したいタイプの人は、当社でなら快適に働いていただけるかもしれません。